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弱電とはいったい何のこと?電圧に関係する弱電について詳しく解説
2023年11月30日
普段何気なく使っている電気には電圧があり、それぞれ弱電と強電の2種類があります。
とはいうものの、日常生活でほとんど意識することはなく、弱電や強電といわれてもピンと来ないかもしれません。
しかし、弱電と強電、どちらも私たちの生活に深く関係していて、電気を利用するうえでは大変重要な要素です。
この記事では電圧の中でも弱電について解説するとともに、強電との違いや弱電設備工事、強電設備工事についてご紹介します。
弱電は生活の中で意識することはありませんが、この記事を読んで興味を持つのもよいかもしれません。

弱電とは
そもそも、電気は使用用途によりエネルギーとして利用する場合と信号として利用する場合の2つに分かれます。
このうち、弱電とは電気を信号として使う場合を意味します。
具体的には電話やインターネット、テレビの画像受信などで使用される電気信号です。
弱電の場合、電圧は48ボルト以下と極めて低く、一般家庭で使用されている家電製品の8パーセントの電圧しかありません。
あくまで信号を送るだけなので、それほど高い電圧を必要としないのです。
しかし、弱電は電圧が低いため信号として電気を送る場合は減衰が起こりやすく、結果としてノイズが発生する原因にもなります。
ノイズが起こると正確な信号が送れなくなるため、弱電の場合はこの点に気をつけなければなりません。
強電とは
一方、強電は弱電よりも高い電圧で主にエネルギーとして利用されます。
具体的には、照明器具や家電製品、工場のモーターやビルのエレベーターを動かすための動力源です。
強電は以下の3種類に分かれます。
・低圧
・高圧
・特別高圧
それぞれについて、さらに詳しく解説します。
低圧
低圧は一般的な家電機器に使用される電気の電圧で、交流で600ボルト以下、直流で750ボルト以下です。
家電製品に高圧がかかると機器に負荷がかかり故障してしまうだけでなく、一般家庭での高圧電流は危険を伴うため、かなり低い電圧に変電されています。
変電は電信柱の変圧器で行われる他に、ビルや工場などに設置された変圧設備や配電盤で行われ、変圧された電気は分電盤やブレーカーを経由してコンセントや照明器具などに配電されます。
高圧
高圧は電柱を経由して電気を送るときの電圧で、交流の場合は600ボルトから7000ボルト、直流の場合は700ボルトから7000ボルトです。
街中で見かける電線は高圧で電気が送られていて、そのまま手で触れてしまうと感電します。
ときどき、ニュースで倒れた電柱がスパークしている映像を見かけることがありますが、まさにあの電気は高圧の状態なのです。
これほど高圧なのは、電気を配送するためには電圧を高くしなければならないからです。
特別高圧
特別高圧は、発電所から変電所に電気を送るときの電圧で、7000ボルトから高い場合は数十万ボルトにものぼります。
大容量の電圧を効率よく送電するためには非常に高い電圧が必要で、山岳地に設置された鉄塔を経由して送電されます。
弱電設備工事とは
弱電設備工事は、ネットワークや電話線の工事を指します。
その他にもカメラ付きインターホンや映像設備、防犯設備などの取り付けも弱電工事に含まれるなど、弱電設備工事の対象はさまざまです。
住宅やビルといった施設の中では弱電設備と強電設備が入り混じっているため、同じ電気を取り扱う工事でも業者は変わります。
強電設備工事とは
強電設備工事は、屋内配線の中でもコンセントや照明器具といった設備の工事を行います。
その他にもエレベーターやエスカレーター、空調設備の工事も強電設備工事の対象です。
住宅やビルの工事でよく見かける工事は強電設備工事と思ってもらえれば間違いありません。
弱電工事と強電工事に必要な資格
弱電と強電は電圧量が違うだけでなく使用目的も異なることから、工事に必要な資格も違います。
弱電工事を行う場合には以下の資格が必要です。
・電気通信主任技師
・総合無線通信士
・陸上無線技士
一方、強電工事に必要な資格は以下のとおりです。
・電気工事士
・電気主任技術者
・電気工事施工管理技士
・エネルギー管理士
このように、同じ電気を扱う工事でも弱電と強電の違いによって必要とされる資格が違います。
まとめ
今回は弱電について詳しく解説しました。
あらためて整理すると、弱電とは主に電気信号を送るために利用される電気で、電圧も48ボルトとごく微量です。
一方、強電は電気をエネルギーとして利用する場合に使われる電気で、電圧によって低圧、高圧、特別高圧の3種類に分かれます。
私たちの生活になじみがあるのは低圧で、電圧は600ボルトから750ボルトです。
それに対して電気を送電するときには高圧か特別高圧、どちらかの電圧で電気が送られます。
とくに発電所から送電する場合には、大容量の電気を効率よく送らなければならないため、7000ボルトから数十万ボルトと極めて高い電圧を必要とします。
日常生活の中で弱電と強電について意識することはまったくありませんが、家庭にある電気器具や電話など多くの場面で関係している大変重要な要素です。
電気器具を使用したり、パソコンでインターネットを利用したり、屋外で電柱を見かけたり、このようなときには弱電か強電か意識してみることもよいかもしれません。