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プルボックスとは?使用用途、種類、材質などすべてを解説

2023年10月11日

私たちの生活の中で使用されている電気に関する部品のひとつにプルボックスというものがあります。

プルボックスは配線を接続したり分岐したりするために使用されますが、ほとんどの人が名前を知らないのではないかと思います。実際、プルボックスは建物内部の天井裏や床下に設置されていることがほとんどで見かけることはありません。

しかし、プルボックスは電気配線を行ううえで重要な役割を担っています。

この記事ではプルボックスについて、使用目的や材質、サイズにいたるまでプルボックスに関するあらゆることを詳しく解説します。

この記事を読むことでプルボックスについて深く理解できます。

プルボックスについて知りたいときには、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

プルボックスとは?使用用途、種類、材質などすべてを解説

プルボックスとは

プルボックスとは、電線やケーブルを分岐したり、接続したりする際に使用される箱のことです。

基本的に屋内配線の場合、電線やケーブルは配管内をとおすことが義務づけられていますが、ケーブルを分岐させたり、別のケーブルと接続したりする場合も配管内部で行うことが義務づけられています。

そのため、電線やケーブルを接続する際にはプルボックスを使用しなければなりません。安全面の他にも、プルボックスを使用することで、作業がしやすく、メンテナンスも簡単にできるといったメリットがあります。

プルボックスは、建物内部の天井裏や各階をまたぐ箇所、あるいはビルの竪穴配線・横穴配線が交わった箇所に設置されます。

プルボックスとアウトレットボックスの違い

プルボックスと似たような目的で使用されるものにアウトレットボックスというものがあります。

両者ともに接続を行うために必要なものですが、プルボックスが電線やケーブルを直接接続するために使用されるのに対し、アウトレットボックスは配管同士を接続するときに使用されます。

アウトレットボックスは、プルボックスに比べるとサイズは小型のものが多く、この点も両者の違いのひとつです。

このように、プルボックスとアウトレットボックスは使用用途が違うため、設計や施工の際には両者の違いを意識しながら行われます。

プルボックスの使用用途

プルボックスは、以下の使用用途があります。

・電線を直接接続する

・電線を直角接続する

・ケーブルを直接接続する

・ケーブルを直角接続する

基本的には、上記のような使用用途によって、どのプルボックスを使用するかが決まりますが、その他にも接続する電線やケーブルの本数、電線やケーブルの太さといったサイズによって、どのプルボックスを使うのか変わります。

プルボックスの種類

プルボックスはケーブルの出力先の数によって4つの種類があります。

・一方出

・二方出

・三方出

・四方出

プルボックスの材質

プルボックスは以下のような材質から製造されています。

・ステンレス製

・鋼板製

・高耐食性メッキ鋼板製

・樹脂製

さまざまな材質がありますが、使用用途や設置場所の条件によって、どの材質のプルボックスを使用するかが決まります。例えば、屋外であれば雨風に対して腐食がしにくい樹脂製のプルボックスが使われますし、ビルの屋内であれば金属製のプルボックスが使用されるといった具合です。

プルボックスのサイズ

使用用途やケーブル本数によってプルボックスの使用サイズは変わります。

100mm×100mm×55mmの小さなものもあれば、800mm×800mm×80mmの大きなサイズのものまで、さまざまなサイズのプルボックスがあります。

プルボックスを設置する際の注意点

プルボックスを設置する際には以下の点に注意が必要です。

・屋内設置での接続箇所の材質

・屋外設置での耐久性

それぞれについて解説します。

屋内設置での接続箇所の材質

屋内にプルボックスを設置する時には金属製のものが使われることが多いのですが、プルボックスを固定する材質には気をつけなければなりません。設置面の材質が柔らかい場合、固定したボルトが外れやすくなる他に、地震の際に固定箇所が外れてしまうからです。

そのため、設計段階で設置場所に使用されている材質についても把握する必要があります。

屋外設置での耐久性

屋外にプルボックスを設置する際には、耐久性について考慮が必要です。

ここでいう耐久性とは設置場所の環境に対する耐久性のことを意味します。

先ほど、プルボックスの材質について解説したときに、屋外では樹脂製のプルボックスが使われる傾向が多いと説明しましたが、まさに天候によって腐食が進まないような材質が求められます。

防錆塗料の使用によって、金属製のプルボックスが使われることもありますが、この点においても設計段階で意識しなければなりません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここまで、プルボックスについて解説しました。

改めて整理すると、プルボックスは、電線やケーブルの引き込みや分岐のために使用される金属製、もしくは樹脂製の箱のことをいいます。

プルボックスのサイズは100mm×100mm×55mmのものから、大きなものでは800mm×800mm×80mmのものまであります。

材質は金属製のものと樹脂製のものがあり、大きな建物の場合は金属製のプルボックスが使われることがほとんどです。樹脂製のものは腐食しにくい一方で強度の面に難点があるからです。

このようにプルボックスは身近にない電気に関する部品ではありますが、電気配線には欠かすことができません。

大きな施設を利用する際には、「ここにもプルボックスが使われているんだ」と意識してみると、より深く電気のことを知るきっかけになるかもしれません。